21世紀、人類社会は未曽有の危機に直面しているといわれる。一方、近代以降、高度に専門化・分化し、複雑化を遂げた現在の社会システムにおいては、その迅速かつ具体的な対応の指針が見出しにくくなっている。本懇談会では、地域コミュニティという観点に立脚しつつ、文化人類学および隣接諸分野の知見を発展的に統合し、今後の人類社会が危機を克服していくうえで有効な社会システムのあり方とその思想的裏づけを探求する。